【評価レビュー】Chants of Sennaar(チャンツオブセナール)「言葉が通じるって楽しい!未知の言語を解読し、塔の最上階を目指す」

こんにちは、いくらです。
今回は言語解読ゲーム『Chants of Sennaar』のクリアレビューです。
正直プレイ前は「ちょっとグラフィックのいい言語解読ゲーム」くらいにしか思っていなかったのですが(失礼)…短い時間ながらも非常に満足度の高い体験となりました。
ということで本作のどこが良かったのか、さっそく紹介していきたいと思います。
この記事ではゲームシステムを説明するため、ゲーム冒頭の謎解きを使用します。仕掛けの解き方や解読の答えが記載されているので気になる方はご注意ください。
総合評価
総合評価 | |
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ストーリー・世界観 | |
キャラクター | |
サウンド・BGM | |
グラフィック | |
システム・UI | |
ボリューム・やりこみ |
- 謎解きが好き
- 10時間程度でクリアできるゲームを探している
- テンポ良くゲームを進めたい
- やりこみ要素が欲しい

一部ステルス要素があるので「謎解きだけやらせてくれ!」という人は要注意です(難しくはないですが、ちょこちょこ出てきます)
ゲーム概要


商品名 | Chants of Sennaar(チャンツオブセナール) |
開発元 | Rundisc |
ジャンル | パズルアドベンチャー |
プレイ人数 | 1人 |
対応機種 | PC(Steam)/Nintendo Switch/ PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S |
発売日 | 2023年9月6日 |
クリア想定時間 | 10時間前後 |
『Chants of Sennaar』はフランスのインディーゲームスタジオ「Rundisc」が開発した、言語解読を軸としたパズルアドベンチャーゲームです。
このゲームはなんの脈絡もなく、主人公が棺の中で目を覚ますところからスタートします。



ここがどこなのか、そもそも主人公が何者なのかも分かりません
とりあえず道なりに進むと「操作してください」と言わんばかりのレバーが登場。


他にやることもないのでレバーを上に操作すると、近くの扉が開きました。
ということは上の文字は「開く」という意味なのかな…下の文字は「閉じる」で、両方に使われている文字は「扉」かな…と推測できます。
そんなことを考えながら先へ進むと、主人公がノートを取り出し絵を描き始めました。


説明にある通り、絵の意味に合うと思う文字を空欄に当てはめ、見開きページにある文字の意味が全て正しければ「そのページの文字は解読した」とみなされます。
こんな感じで塔のいたるところにある仕掛けや石板、人々との会話などを手掛かりに、主人公は未知の言語を解読していくことになります。
良かった点
どこを切り取っても絵になるグラフィック
この記事のスクショを見てもらうだけでも伝わると思うのですが、とにかくグラフィックがおしゃれです。
色鮮やかで独創的な雰囲気が「古代文明」というテーマに見事にマッチしていますよね。
塔には階層ごとに異なる民族が暮らしているのですが、階層が変わるとマップの色味もガラッと変わるのが印象的です。







階層が変わると解読より先にスクショしちゃいます
言語解読のボリュームは想像以上
このゲームの肝である言語解読ですが、思っていたよりボリュームがありました。
というのも階層ごとに違う民族が住んでいるので、合計で5つの言語を理解することになります。


文字の構造はもちろん文法も異なるため、階層が変わると今までのノウハウは通用しなくなります。



複数形とか疑問形の表し方が異なるのも細かくてグッド
最初の言語をマスターしただけでもかなり達成感があったのですが、まだまだ序の口と知ったときは震えました。(もちろんいい意味で)
このゲームの真骨頂は通訳に有り!
前項で「5つの言語を理解する必要がある」と言いましたが、実はこのゲーム、解読して終わりではありません。
ここで本作の紹介文に書かれていた内容を思い出しましょう。
分断…言葉を交わさなくなった…ひとりの旅人が壁を取り払う…。
ゲームを進めると分かってくるのですが、この塔では民族間でいがみ合いや差別が起こっています。
これは言葉が通じないが故に、お互いを誤解しているからです。
だとすると主人公(プレイヤー)のやるべきことは1つ…通訳です!


そして通訳に成功するたび、少しずつ塔に変化が起こります。



どんな変化なのかは見てからのお楽しみですが、見たら胸が熱くなること間違いなしです
見なくてもストーリーはクリアできますが、ぜひマップの隅々まで探索することをおすすめします。
気になった点
ノートの絵が独特すぎる
言語解読に欠かせないのが主人公の持つノートですが、ここに描かれている絵がなかなかの曲者です。
というのも「何を表しているのか分からない」ということが多々あります。
例えばこの絵。


参考までにもう1枚。


全部が全部そうではないのですが、ミスリードの原因にもなり得るので「もうちょっと何とかならなかったかな~」というのが正直なところです。
勘違いしたまま進めると結構悲惨なことになるので、確定するまでは油断しない方がいいです。(経験者は語る)
まとめ「言葉の力、コミュニケーションの素晴らしさを再認識できる良ゲー」


以上『Chants of Sennaar』をクリアした感想でした。
友人とくだらないことで笑いあえるのも、こうしてゲームの感想をブログに書けるのも、言葉があってこそ。
当たり前に使いすぎて忘れてしまっていましたが…言葉ってすごい!コミュニケーション最高~!
これはそんな気持ちになれるゲームです。
少しでも気になった方はぜひプレイしてみてください。