【ネタバレあり】AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブをクリアした感想

こんにちは、いくらです。
先日レビューした『AI:ソムニウムファイル』がめちゃくちゃ面白かったので、その勢いのまま続編のニルヴァーナイニシアチブをプレイしました。
結論から言うとストーリーは前作の方が好みでしたが、衝撃度は今作の方が上でした。

みんなきっと、種明かしのところで「やられた!!」となったはず
今回はその辺りも含めネタバレありで感想を書いていきたいと思いますので、未プレイの方はブラウザバック推奨です。ご注意ください。
これより先は『AI:ソムニウムファイル』および『AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ』のネタバレを含みます。
良かった点
順当に進化したゲームシステム
まず今作をプレイして感じたのは、前作より遊びやすくなっているという感覚です。
前作のレビューや感想で言われていた内容がほぼそのまま反映されているので、ユーザーの意見を大事にしてくれている印象を受けました。
改善された箇所はたくさんあるのですが、個人的に嬉しかったのは以下の3点です。
マップが見やすくなった
まずはマップについて。これに関しては、前作のレビュー記事で気になった点として挙げていたのですが…。


現在位置が矢印アイコンになり、プレイヤーが今どっちを向いているのかが一目瞭然になりました。



まあ1番このマップが必要なのは、前作のあのソムニウムなんですけどね…
ソムニウムパートのバリエーションが増えた
前作で好評だったソムニウムパートですが、一部では「オブジェクトに対して選択肢を選ぶだけでつまらない」という意見もありました。
それと比較し今作ではミニゲーム的な要素が追加され、プレイヤーを飽きさせない工夫が見られます。




基本は従来通り選択肢を選ぶスタイルなので世界観が崩れることもなく、程よいアクセントになっていたんじゃないかと思います。
無制限Psyncが追加された
各ソムニウムパートは1度クリアすれば、時間無制限で探索できるようになりました。



これもかねてよりユーザーからの要望が多かった機能です
この機能が追加されたことで、通常プレイでは諦めるしかなかったおふざけ選択肢を回収しやすくなりました。


私はおふざけも含めてこのシリーズの魅力だと思っているので、それを気軽に見れるようになったのはシンプルに嬉しいことです。
個人的にはクセモンGOがくだらなくてめっちゃ好きでした(笑)




再現映像のおかげで状況がより鮮明に
今作より視覚拡張パートが追加され、実際に3Dの事件現場を歩き回って調査できるようになりました。
そして特にいいなと思ったのが、視覚拡張パートの最後に行う再現映像撮影です。


前作でも、伊達とアイボゥが丁寧に推理していたので「全然分かんない」ということはなかったのですが、文章で長々と説明されるよりこっちの方が断然スマート。
龍木が大根役者なのはイメージ通りで笑いました。
気になった点
親切すぎて緊張感の薄れたソムニウムパート
良かった点でも挙げたように、概ねゲームシステムには満足しています。
ただ、今作から追加された鍵則が個人的には微妙と感じてしまいました。


というのもソムニウム内のルールが明文化されてしまうと、敷かれたレールの上を歩くだけになってしまうので面白くなかったんですよね。
悪性TIMIEも前作より少ない印象で、(いい意味での)理不尽さを感じることはあまりありませんでした。
従来の「いろいろ試しながら正解を見つける」「あえて不正解の選択肢で悪性TIMIEを処理する」「強力なTIMIEをゲットし、適切なタイミングでそれを使う」という行程を6分以内におさめる、ある種のパズル的要素に魅力を感じていたので、それがなくなってしまったのは少し残念でした。
しかしネットの反応を見ていると「ソムニウムパートで時間を使いたくない」「鍵則があった方がいい」という意見が大多数なので、私のような考えの人間はごく一部のようで…。



このモヤモヤは個人ブログの片隅で昇華させます
カーソルがどうしても気になる
超細かい指摘ではあるのですが、ムービーが流れているときにカーソルが画面に残るのがめっちゃ気になりました。
私はSteamでプレイしたのですが、他のプラットフォームだと違うのかな?


たしか前作では消えていたはずなので、前の仕様に戻してほしいー!
あとは捜査パートで、調べる対象を選ぶときの位置判定がちょっと厳しい気がしました。





もう少し柔軟に対応してもらえると助かります…
ストーリーについて
いやぁ~、時系列誤認のトリックは見事でしたね!!
「龍木=6年前、みずき=現在」という固定概念を植え付けた上で、最後にねじれチャートを出してくるのはズルすぎる。(褒めてます)
たしか最初に違和感があったのは龍木が降格処分を受けるシーンだったのですが、あのときは「ボス、龍木のこと嫌いなんかな…」くらいにしか思ってなくて(笑)


民間人に発砲したらそりゃ怒られますよ。むしろ処分軽すぎですからね。



ボスは龍木のこと、ちゃんと大事にしてました
他にも時雨のデスクにある像とか、看護師さんの離婚の件とか細かいところまで見ていれば気付けそうな雰囲気もありますが…
先が気になるから、そんな小さなこと気にしてられないのよ。
で、まんまと罠にひっかかりました(笑)
この手のゲームはどれだけ制作者の手のひらで転がされるかが大事だと思うので、まあ願ったり叶ったりです。
もちろんストーリーの不満点というか「それはちょっとどうなん?」と言いたくなる箇所はあるのですが、それを差し引いてもあのトリックには有り余る魅力があったと思います。
唯一納得いかないのは、沖浦夫婦とみずきに血縁関係がなかったことでしょうか。
ネエネを生み出すために必要な設定だというのは重々承知しています。
ですが、前作でみずきは家族の定義について「(血の繋がりがない)私と伊達は一生家族になれない」「私とママとパパは(血の繋がりがあるけれど)最後まで家族になれなかった」と語っていました。
そこからなんやかんやあっての、みずき→伊達Psyncが非常に尊いわけで…。


沖浦夫婦とみずきの血が繋がっているからこそ輝くシーンだった故に、この設定だけはモヤっとしてしまいました。
まとめ
最後にちょっと愚痴っちゃいましたが、今作をプレイしてこのシリーズのことがもっと好きになりました。



ねじれチャートを出されたときの衝撃は、一生忘れないと思います
最早お約束になりつつあるエンディングのダンスシーンもよかったですし(画質ガビガビなのだけどうにかならないかな)、カニザさんの引き出しの多さには感服しました。


伊達のエロ本パワーに関しても賛否両論ありますが、個人的にはルパンみたいで好きです。
この先も本編が続くのかは不明ですが、もし制作されるのであればこのままずっとくだらなさMAXでやっていってほしい(笑)
とりあえず今月末発売のスピンオフは、公式トレーラーを見る限りおふざけが多そうなので期待しています。